●家づくりのヒント

(1)誰に相談して良いか判らない?!

 「家を建てよう!」と思い立ったとき、その先どうしたら良いのか、すぐに想像出来ましたか?「どうしたら良いの?」と、迷われた方が多いのではないでしょうか? もしくは、どなたか相談にのっていただける方が居ましたか? それはお近くの不動産屋さんですか?知り合いからご紹介の工務店さん?それとも家族で出かけたハウスメーカーさんの住宅展示場?はたまた、ネットや雑誌で調べ始めましたか? そうなんです。家を建てるには、その相談窓口は沢山あるのです。 けれども、実際に現地で家を組み立てて造るのは大工さん(職人さん)達です。ですが、職人さんに家を建てるとき相談する人はめったにいません。実際には、家をつくる大工さんや職人さん達の周りにいる様々な人々が関わって家は出来ているのです。

 家づくりに関わる人々の種類で、家づくりはどのように変わって来るのでしょうか?皆様の一番の関心のひとつはコストでしょうから、まずはそこから。今、全く同じの形の家が2つ並んでつくられたとします。全く同じですから、その材料費と組み立てる大工さんの人件費は同じですから、同額のはずです。それに加えて、周りで関わる人達の数に比例する人件費と、住宅展示場の経費やTVコマーシャルなどの宣伝広告費などが加算されてお客様に請求されています。つまり人数が沢山いる大きな会社の方が、同じ家を建てる場合のコストは高額になるのです。逆にコストが同じというときは、材料費を抑え、大工さん達のコストを抑えたりして工夫されているのです。

 一方、家が建てられるコストを抑えるために関わる人達の数を少なくする場合、最低限必要な人達とはどんな役割かご存知でしょうか? それは、家の設計図を創る(描く)人=建築家と、設計図に基づいて職人さん達を束ねる現場監督さん(工務店)が居れば十分なのです。そして建築家(設計事務所)や工務店さんが大きなコストを払って宣伝をしているのは、あまり見たことはないでしょう。以外かも知れませんが、建築家+工務店の組み合わせが、真っ当なコストで家を建てる正しい入口なのです。


(2)家づくりの順序を知りたい!

 家や建物が建てられるとき、沢山の人々が関わり、長い時間を費やして造られていることはご想像できると思います。その長い期間に渡って沢山の関係者をコントロールするのは、機械でもなく法律でもありません。それはズバリ人間です。そしてその役割を、お客様ご自身が行うのは困難であることもお判りいただけると思います。では誰が行うのか?

 家を建てるときの仕事の種類を大きく分けると、はじめに家の図面を描く「設計」と、設計図を基にして組み立てる「工事」に分けられます。そして「設計」に関わる主役は建築家、「工事」に関わる主役は工務店の現場監督、実はこの二人さえいれば、長い期間に渡って関わる人々のコントロールが出来るのです。さらに付け加えれば、工事中の家の品質監理は建築家が行いますので、スタートからゴールまで、この2人さえ居れば家は充分に建つのです。

 この2人を主な登場人物にして、建物は下記のような順序で、それぞれ必要な人物の役割によって担当され、家が出来て行きます。

 

土地の売買   不動産会社・宅地建物取引責任者

  ↓

土地測量と登記 土地家屋調査士

  ↓

地盤調査    地盤調査会社

  ↓

既存建物解体  解体工事会社

  ↓

銀行融資    フィナンシャルプランナー・銀行・司法書士

  ↓

建物設計    総括意匠 (建築家)+構造設計者+設備設計者

  ↓

建設工事    工務店・建設会社・各工事担当職方

 

これら順序、担当とそれぞれ繋がりを持ち、お客様の家づくりの実現にお客様の立場で助言が行なえるのは、建築家です。


(3)予算が足りるか確かめたい!

家を建てるご相談を頂くと、まずお話しをするのは大きく分けて4つです。

(a) 敷地の情報

(b) ご家族のご要望

(c) ご予算

(d) スケジュール

もちろん敷地をこれから探す場合は、土地探しから始まりますが(b)(c)(d)を知っておかなければ、相応しい土地は探し当てられません。

 

頂いた(a)(b)の内容を前提に、当方のこれまでの経験則を下敷きにして必要な予算とスケジュールを試算してみます。もちろんその後の話し合いや設計などによって変化していきますが、決定ではないおおよその目処を、表にしてしましています。そこでこの試算総額が、お客様のご予算(c)(お手持ちの現金+銀行融資などの合計) と較べて見合うかという検討を行います。

 

・ 試算総額 < (c)ご予算 の場合は、計画はそのまま進められます。

・ 試算総額 > (c)ご予算 の場合は、

(b)のご要望(規模や内容)を変えられない場合は、ご予算を増やすご検討をして頂き、(c)ご予算を増やせない場合は、ご要望である規模を調整したり、内容を提案したりして、ご予算に合うように提案します。